担当者にアプローチしたいのに、代表電話で止まってしまう。やっとつながっても「担当ではない」と回されてしまう。自治体営業では、こうした「入口でつまずく」悩みが非常に多く聞かれます。この記事では、なぜ自治体ではキーマンにたどり着きにくいのかを整理したうえで、担当部署の見極め方から接触の手順、そして接点を無駄にしないための記録の残し方までを解説いたします。
なぜ自治体営業は「担当者にたどり着けない」のでしょうか
民間企業への営業と同じ感覚でアプローチすると、自治体では最初の一歩でつまずきがちです。まずは上記の構造的な理由を押さえていきます。
民間とは異なる組織構造と窓口
自治体は首長部局の下に多数の部、課、係が並び、業務が細かく分かれています。同じ「子ども関連」でも、保育・教育・福祉・子育て支援で所管課が分かれているのが一般的です。自社サービスが「どの課のどの業務に関係するのか」を把握できていないと、そもそも誰に話せばよいかが定まりません。担当を間違えたまま接触しても「うちの所管ではない」などと取り次ぎが止まってしまいます。
代表電話からでは進みにくい理由
自治体の代表番号にかけても、用件が明確な民間営業のように担当へつないでもらえるとは限りません。職員は日々多くの問い合わせや窓口対応を抱えており、目的が曖昧な営業電話は優先順位が下がります。用件が曖昧なまま飛び込むと、外部業者の対応に慣れた会計課や契約課に回され、「とりあえずカタログを置いていってください」「とりあえず資料を送っておいてください」で終わってしまいます——自治体営業を支援しているとこうしたつまずきは本当によく耳にします。一般的には、所管課と用件をある程度特定したうえで連絡したほうが、話が前に進みやすいです。つまり接触の前段にある「部署の見極め」が成否を大きく左右します。
アプローチ前に押さえる「担当部署の見極め方」
やみくもに電話をかける前に、机上でできる下調べがあります。ここを丁寧にやるほど、接触の精度が上がります。

課題やサービス領域から担当部署を逆引きする
自社サービスが解決する課題を起点に、「その課題は自治体のどの政策分野に属するか」を考えます。たとえば職員研修なら人事や人材育成の担当課、防災関連なら危機管理や防災担当、ヘルスケアなら健康増進や福祉の担当課、といった具合です。自治体の組織図は公式サイトで公開されていることが多く、部署名と分掌(担当業務)から、関係しそうな課をある程度まで絞り込めます。
予算・総合計画・組織図から手がかりを得る
自治体が「今どこに力を入れているか」は、総合計画や各種の計画書や予算の概要などから読み取れます。重点施策に自社の領域が含まれていれば、その施策を所管する部署が有力な接触先になります。一般的に自治体は中長期の計画に沿って事業を進めるため計画書を読むことは、相手の関心や課題を事前に理解する近道になります。ひとつ実践的なコツとして、予算資料などの下調べを携えて「この事業について伺いたい」と訪ねると「よく調べている」と受け取られ、話を聞いてもらいやすくなります。実際のところ、そこまで準備して早い段階で足を運ぶ事業者は多くありません。自治体の制度や組織の基本情報は、総務省の公式サイトなどの公開情報も参考になります。
キーマンに接触するための具体ステップ
担当部署の当たりがついたら接触に進みます。自治体営業では、いきなり提案するのではなく、段階を踏むことが大切です。
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所管課を特定する
組織図、分掌、計画書から、関係しそうな課を1〜2つに絞ります。 -
用件を明確にして連絡する
「どの業務に関する、どんな情報提供か」を端的に伝え、担当者につないでもらいます。 -
まずは課題をヒアリングする
売り込みではなく、現状の課題や困りごとを聞く姿勢で接点を持ちます。 -
上長への橋渡し材料を用意する
担当者が庁内で説明しやすいよう、課題整理や他自治体の一般的な動向など、判断材料を提供します。
最初の接触で「売る」ことを目的にしないことが大切です。担当者にとって「相談すると役立つ情報をくれる相手」という位置づけを早期につくれると、その後の関係が続きやすくなります。
接触後に「来年度検討」で終わらせないために
ようやく担当者と話せても、「来年度検討します」で途切れてしまうケースは少なくありません。これを防ぐ鍵は、接点の「記録」と「継続」にあります。
温度感と検討状況を記録する
一度の会話で、相手の検討度合いや課題の温度感、予算の有無などをすべて把握するのは困難です。だからこそ接触のたびに「何を話し、相手がどんな反応で、次にいつ何をすべきか」を記録に残します。これにより、次回の接触で会話を一から始める必要がなくなり、提案のタイミングも計りやすくなります。
担当者の異動に備える
自治体では人事異動が定期的にあり、せっかく築いた関係が担当者交代でリセットされることがあります。会話の履歴や検討の経緯を組織として記録しておけば、後任の担当者にも経緯を引き継いだ状態で再アプローチできます。属人的な関係に頼りきらない仕組みが、中長期の接点維持には欠かせません。ひとつ付け加えると、自治体の組織はどこも似た構造になっているため、一つの自治体で実績ができると、その担当者から近隣自治体の同じ担当課を紹介してもらえることがあります。ゼロから飛び込むよりも、この「紹介」のほうが圧倒的に話が早く進みます。担当部署の特定から接点情報の蓄積までを仕組み化したい場合は、SolGritの自治体向け営業代行サービスを活用する方法もありますのでぜひご覧ください。
自治体営業で担当者にたどり着くために、本記事の要点を整理します。
- 1自治体は組織が細分化されており、どの課の業務かを特定しないと取り次ぎが止まりやすい
- 2接触前に課題からの逆引きと計画書や組織図の確認で担当部署を見極める
- 3接触は「部署特定 → 用件を明確に連絡 → 課題ヒアリング → 上長への橋渡し」の順で段階を踏む
- 4接点後は温度感を記録し、担当者の異動にも備えて継続できる状態をつくる
ここまでは調べ方と動き方を知っていれば自社でも始められます。ただし、自治体ごとに担当部署を調べ、接触履歴を記録し、異動をまたいで関係を維持し続ける作業を、通常業務と並行して継続するのは簡単ではありません。手が回らずに接点が途切れてしまえば、また入口からのやり直しになります。
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SolGritは、自治体ごとの担当部署・キーマンの見極めから、接点情報の蓄積や継続接触までを一貫して支援しています。接点が続かずお悩みでしたら、まずはお気軽にご相談ください。
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